Category Archives: 看護師の転職先

保育所や乳児院での仕事

看護師の仕事は、傷病者を相手にしたものばかりではありません。保育所や乳児院で乳幼児を相手に働く看護師もいます。 看護師の職場として、保育所はイメージしにくいかもしれませんが、2007年8月に、厚生労働省は2008年からの5年間で全国の私立認可保育園すべてに看護師を配置する方針を決定していますし、公立認可保育園についても、運営する自治体に看護師の配置を促すことを明らかにしています。 とは言え、認可保育所は、私立、公立それぞれ10,000施設以上あるため、人件費などの負担が大きく、予定通りに配置が進んでいないのが実状です。 保育所における看護師の仕事は、在籍する子どもの健康管理が主なものになるため、病院などの医療機関や、老人ホームなどの社会福祉施設のように身体や心が弱っている人を相手にするのとは状況が違います。年齢的なものだけではなく、普段は元気がありあまって元気に走り回っている子どもが相手だということです。 元気な子どもたちは、遊びの中でけがをすることが多く、更に、周囲のちょっとした変化にも影響を受けやすいという特徴があります。そして、その影響が体調だけでなく、精神面に現れることがあります。それなのに、小さな子どもは自分の体調の悪さに気がつかなかったり、気がついてもそれを言葉でうまく伝えられなかったりします。 ですから、保育所に勤める看護師は、子ども1人1人の状況をきちんと把握し、微妙な変化も見逃さないように常に気を配っていなければならないのです。 一方、乳児院というのは、乳児を入院させて養育したり、退院した乳児に対して相談や援助を行ったりする施設のことで、児童福祉法の規定によって設置されています。対象は、死亡や行方不明により父母がいない乳児や、父母が養育を放棄したり、疾病によって養育が困難となったりしている乳児です。 乳児院においては、特に病弱な子どもや虐待にあった子どもに対する看護師の専門的なケアが期待されますが、看護師の力を十分に活かせるような環境が整っておらず、専門性を発揮しにくいのが現状です。 保育所も乳児院も、看護師の就業数自体がまだまだ少ないため、専門性を活かして働くためには、今後現場での看護師の立場をきちんと確立させる努力をすることが不可欠です。

保健所、事業所での仕事

看護師の職場は、病院やクリニックなどといった医療機関だけではありません。例えば、保健所や事業所などで働く看護師もいます。 保健所とは、地域住民の健康管理や保健衛生のために相談や指導を行う施設で、そこで働くスタッフは病院などと同じように医療従事者です。医師である保健所長の下で働くスタッフの1人として看護師の存在があり、一緒に働くスタッフには保健師や栄養士などがいます。 保健所が病院などと大きく異なる点は、病気や怪我の治療をするのではなく、健康に関する管理や指導を行うのが主な仕事であるということです。そのため、訪れる人の多くが健康な人であり、乳幼児や妊産婦、高齢者など幅広い年齢層の人に対して、健診を行ったり、健康上のアドバイスをしたりすることになります。 また、看護師の資格を持った人が更に勉強をして取得する資格が保健師であるため、ダブルライセンスを持ち、看護師と保健師両方の立場から指導を行っている人が数多く働いているのも保健所の特徴です。 次に、看護師の勤務先となる事業所ですが、様々なものがあります。 例えば、一般企業の中には独自の医務室や健康管理センターなどを持つところがあり、そのような場で産業医と共に働く看護師がいます。 そのようなところで働く場合は、特定企業の従業員を対象として健康管理や健康相談、メンタル面でのケアなどを行うのが主な仕事となります。日勤のみで決まった曜日に休めるため、大変人気のある職場ですが、独自の医務室を持っているのが一部の大企業に限られるため、採用自体が少ないというのが現状です。 また、治験コーディネーターや臨床開発モニターなどとして、治験関連企業で働く看護師も増えています。 治験コーディネーターは、治験参加者に情報を提供し、病院との間に入り、治験のサポートをする仕事です。一方、臨床開発モニターは、治験実施施設に出向き、基準に則った治験が実施されているか否かを確認する仕事です。かつては、臨床検査技師の資格を持つ人が多かった職種ですが、昨今は看護師の有資格者が多く採用されています。 治験コーディネーターや臨床開発モニターとして転職した看護師の中には、「臨床の現場とは違う独特の感覚を身につけるのに苦労した」という人もいますが、日勤のみの勤務で、休みも決まった曜日に取れるという点でとても人気のある業種です。 このように、医療機関以外にも看護師の活躍する場はたくさん用意されています。ですから、自分の性格や経験、希望する働き方など様々な面を考慮して、自分に合った職場を選ぶことができるのが看護師なのです。